2018年9月5日深夜3時過ぎに発生した「平成30年北海道胆振東部地震」と、それに伴う全道の長期停電において、札幌で自分が体験した携帯電話ネットワークの事象についてメモしておきたいと思います。
地震発生直後
自分とその周りで所有していた契約はdocomoとSoftBankです(KDDIは契約なし)。まず、停電発生直後、SoftBankのB41(AXGP)基地局がダウンしました。これはAXGP基地局にバックアップ電源がなかったためと思われます。電柱の上にアンテナがついているような、比較的軽量な基地局が多いAXGPだけに、これは仕方がないところ。B41が落ちても、SoftBank端末は別の基地局の電波を捕捉して通信ができました。
その後しばらく
その後しばらくは、docomoもSoftBankも正常に通信ができていました。通話制限もかかっていなかったように覚えています。半日〜1日くらいで、SoftBankが4Gから3Gに落ち、docomoは4Gを維持するも通信が不安定になりました。このタイミングで基地局のバックアップ電源が尽きたのでしょう。しかし、一晩経過するとSoftBankは4Gに復帰し、docomoもきちんと通信できるようになっていました(この段階で周辺はまだ停電が続いていたにも関わらず)。
停電解消後
停電が解消されるとSoftBankのB41基地局も復帰し、元の通信環境が戻ってきました。
感想
振り返ると、全道停電というシビアな状況下にも関わらず、携帯電話ネットワークはよく粘ってくれたと感じます。停電しているのにWebやTwitterで情報を集められ、家族や親類に電話ができるというのは、一昔前では考えられないほど恵まれているといえます。
常日頃「料金が高い」と批判を受けることが多い携帯電話事業者ですが、時に命綱となりうるインフラを支える責務に対する対価であるということも、すこし考えておく必要がありそうです。